毎日が小さなバトルの連続
「ママ〜!おもちゃ取ったー!」「先に使ってたのに〜!」
リビングのあちこちから響く、兄弟げんかの声。最初は静かに見守っていても、次第に声が大きくなり、ついには「もういいかげんにして!」と怒鳴ってしまう…。
3人の子どもを育てていると、「仲良く遊ぶ時間」よりも「ケンカしている時間」のほうが長い気がします。毎日が小さなバトルの連続で、ママの心も疲れてしまうことがありますよね。
でも、ある日ふと気づいたんです。兄弟げんかって、悪いことばかりじゃない。むしろ、「人と関わる力を学ぶ大切な時間」なんだと。
兄弟げんかは“社会の練習”
小さな社会の縮図
兄弟げんかは、実は小さな社会の縮図です。言いたいことをぶつけて、泣いて、仲直りして――。その繰り返しの中で、子どもたちは「我慢」「譲る」「謝る」「伝える」という力を少しずつ育てていきます。
例えば、おもちゃの取り合いを通じて「自分の気持ちをどう伝えるか」を学びます。泣いたり怒ったりする中で、「相手の気持ちを考える」ことも少しずつ身についていきます。これらは、将来社会で必要となるコミュニケーション能力の基礎となるものです。
ケンカを止める必要はない?
兄弟げんかが起きると、つい「すぐに止めなきゃ」と思ってしまいがちです。しかし、すぐに介入することで、子どもたちが自分たちで解決する力を育む機会を奪ってしまうこともあります。
もちろん、手が出たり危険な状況になった場合は止める必要がありますが、それ以外の場面では、少し距離を置いて見守ることが大切です。ママができるのは、安全を確保しながら、子どもたちが自分たちで解決する力を信じてサポートすることです。
私が意識している“ちょうどいい距離”
兄弟げんかへの3つのステップ
兄弟げんかが起きたとき、私は次の3つのステップを意識しています。この方法を取り入れることで、子どもたちの成長を見守りながら、ママ自身の心の負担も軽くなりました。
1. まずは静観する(30秒ルール)
ケンカが始まったら、まずは30秒だけ静観します。この「30秒ルール」は、子どもたちが自分たちで解決する力を信じるための時間です。最初から介入せず、子どもたちがどう行動するかを見守ることで、意外と自分たちで解決することもあります。
2. 手が出たらストップ、気持ちは代弁する
もし手が出たり、危険な状況になった場合はすぐに止めます。その際、ただ叱るのではなく、子どもたちの気持ちを代弁するように心がけています。例えば、「叩かれたら痛いよね」「貸したくなかったんだね」といった言葉を使うことで、子どもたちが自分の感情を理解しやすくなります。
3. どっちが悪いかより、“どうしたかったか”を聞く
ケンカの原因を追求するのではなく、「どうしてそうしたの?」ではなく「どうしたかったの?」と聞くようにしています。これにより、子どもたちの本音が出やすくなり、解決の糸口が見つかることが多いです。
「仲良くして」より「また仲直りできたね」
「仲良くしなさい!」の落とし穴
昔の私は、つい「仲良くしなさい!」と言ってしまっていました。でも、それでは子どもたちは「怒られた」という記憶しか残りません。結果的に、ケンカの原因や解決方法について考える機会を失ってしまうのです。
仲直りの経験が兄弟の絆を深める
今は、「ケンカしても、また仲直りできたね」と伝えるようにしています。完璧な関係を求めるのではなく、むしろ「ぶつかっても関係を修復できる経験」を積むことが、兄弟の絆を深めると感じています。
例えば、ケンカの後に「どうやって仲直りしたの?」と聞いてみると、子どもたち自身が解決策を見つけたことに気づき、自信を持つことができます。このような経験が、将来の人間関係にも役立つ力を育てていくのです。
まとめ:ケンカも愛情の形
ケンカは成長のチャンス
兄弟げんかは、愛情があるからこそ起きるものです。近い存在だからこそ、本気でぶつかることができるのです。ケンカを通じて、子どもたちは「人と関わる力」を学び、成長していきます。
ママができること
ママができるのは、「ケンカをなくすこと」ではなく、「ケンカのあとに、安心して戻れる場所をつくること」です。今日もまたケンカが始まったら、少し深呼吸して、「この子たち、今日もちゃんと成長してるな」と思ってみてください。それだけで、ママの心が少しやわらかくなります。
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