ベビー服の水通しのやり方とは?赤ちゃんの肌を守るための大切な準備

赤ちゃんの肌は、大人の肌と比べてとても繊細です。外部からの刺激に弱く、わずかな摩擦や化学物質でも赤みや湿疹を引き起こしてしまうことがあります。特に生まれたばかりの新生児は、皮脂膜の分泌も不十分で、肌を守るバリア機能が整っていないため、刺激に対してとても敏感です。そんな赤ちゃんの肌に直接触れるのがベビー服やガーゼ類であるため、その衛生面には細心の注意を払う必要があります。
市販されているベビー服は、製造過程でさまざまな工程を経て仕上げられます。繊維を整えるための仕上げ剤、防縮加工のための薬剤、流通の過程で付着するホコリや花粉、輸送用の段ボールの繊維など、見えない汚れが付着していることがあります。これらの成分は、赤ちゃんの肌にとって刺激物となる可能性があるため、使用前に「水通し」という形でしっかりと洗い落としておくことが勧められています。
さらに、水通しをすることによって繊維が柔らかくなり、糊付けされた状態から一歩進んだ“着心地の良い”状態になります。赤ちゃんにとって最初の衣服体験が、清潔で気持ち良いものであることは、その後の生活リズムや機嫌にも好影響を与えるかもしれません。大切な赤ちゃんを守るために、水通しは「やるべきひと手間」なのです。
ベビー服の水通しを始めるタイミングはいつがベスト?
水通しのタイミングとして多くのママたちが選ぶのは、出産予定日の2~4週間前という時期です。この時期は「臨月」と呼ばれ、いつ赤ちゃんが生まれてもおかしくないというタイミングになります。母体にとっては体調の変化やお腹の大きさにより家事がやや負担になってくる時期でもあるため、無理のない範囲で、比較的体調が安定している時に行うのが理想です。
また、水通しを行う対象についても考えておきましょう。すべてのベビー用品を一度に水通しするのではなく、まずは生後すぐに使用する新生児服や短肌着、コンビ肌着、ガーゼハンカチ、おくるみ、スタイ、布おむつなど、肌に直接触れるものを優先します。生後数ヶ月以降に使用する予定のアイテムや季節が異なる洋服については、使用するタイミングで改めて水通しをすることで、より清潔で新鮮な状態で赤ちゃんに着せてあげることができます。
計画的に準備を進めることで、直前になって慌てることもなく、安心して赤ちゃんを迎えることができるでしょう。特に初産の場合は、想像以上に産後の生活は忙しくなるものです。今のうちにできる準備は、ひとつひとつ丁寧に進めておくと、後々自分を助けることにもなります。
ベビー服の水通しのやり方:手順を詳しく解説
水通しは「ただ水で洗うだけ」と思われがちですが、いくつかの注意点を守ることで、より効果的に、より安全に行うことができます。まず、水通しには基本的に洗剤は使用しません。その理由は、新品のベビー服は汚れているわけではなく、落としたいのはあくまで化学成分やほこりといった微細なものだからです。洗剤を使うとその成分自体が残留して、肌への刺激となることがあるため、避けるのが無難です。
手順としては、以下のように進めるとよいでしょう。まず、服のタグについている洗濯表示を確認し、水温や乾燥方法についての注意点を把握します。そのうえで、色移りを防ぐために色柄物と白系の衣類を分けて水通しするのがベストです。次に、洗濯ネットに服を入れ、洗濯機の「すすぎ+脱水」や「手洗いコース」など、衣類をやさしく扱えるモードを選びます。
水だけでの洗濯が終わったら、脱水を軽めにして、シワにならないようすぐに取り出して干しましょう。干す場所は、直射日光を避けた風通しの良い日陰が理想です。紫外線による色あせを防ぎつつ、湿気がこもらないようにするため、ベランダの陰や部屋の中で除湿器・サーキュレーターを使うと効果的です。
洗濯機と手洗い、どちらが正解?
家庭の状況や衣類の種類によって、洗濯機と手洗いのどちらを選ぶべきか悩む方もいるかもしれません。基本的には、洗濯機を使っても問題ありません。ただし、洗濯機を使う場合は、やさしく洗えるモードを選び、衣類の摩擦やダメージを防ぐためにネットに入れて洗うのがポイントです。何枚もの衣類を一度に水通ししたい場合は、洗濯機の方が圧倒的に効率が良く、時間も短縮できます。
一方で、繊細な素材や装飾のついた服、特別な贈り物としていただいた記念品などについては、手洗いの方が安心です。洗面器やたらいにぬるま湯をため、押し洗いを中心にやさしく丁寧に行います。手洗いであれば、素材の痛みや色落ちを最小限に抑えつつ、服の状態をより細かくチェックすることも可能です。愛情を込めて手洗いする時間は、赤ちゃんへの思いを込めた大切なひとときにもなるでしょう。
洗剤を使う場合の注意点
どうしても洗剤を使いたい場合や、洗濯機の構造上水だけでの洗濯が難しい場合には、ベビー専用の無添加洗剤を選ぶようにしましょう。市販の洗剤の中には香料、蛍光増白剤、防腐剤などが含まれていることがあり、これらは赤ちゃんの肌に刺激を与える可能性があります。無添加・無香料・無漂白の表示がある洗剤であれば、比較的安心して使用できますが、それでも使用後には念入りなすすぎが欠かせません。
また、柔軟剤の使用は避けるべきです。柔軟剤は繊維を柔らかくするための成分が含まれていますが、それらの成分が衣類に残留し、アレルギーや湿疹を引き起こす原因になることもあります。赤ちゃんの肌トラブルを予防するためにも、化学成分の使用は極力控え、なるべく自然の状態に近い形で衣類を仕上げることが大切です。
水通し後の保管方法と注意点
せっかく丁寧に水通しをしたベビー服も、保管方法が不適切であれば台無しになってしまいます。湿気の多い場所やホコリの立つ環境では、再び衣類が汚染されてしまう可能性があります。保管場所は清潔で風通しの良い引き出しや収納ケースが適しています。さらに、防虫剤や除湿剤などを一緒に入れておくとカビやダニ対策にもなりますが、赤ちゃんの衣類と一緒に使用する際には「無香料・無害」と明記されたものを選ぶようにしましょう。
また、保管する際には衣類をビニール袋に入れる、ジッパー付きの収納袋を使う、ガーゼで包んで収納するなど、二重の清潔対策を施すことがポイントです。季節の変わり目や引っ越しなどで再び収納場所を開ける際には、再度洗濯が必要になることもあるため、定期的なチェックも欠かせません。
季節ごとの水通しの工夫
日本は四季がはっきりしているため、季節によって水通しの方法にも工夫が求められます。夏は洗濯物が乾きやすい反面、紫外線が強く、衣類の色あせや繊維の傷みを招きやすい時期でもあります。そのため、直射日光を避けて陰干しを意識することが必要です。一方、冬や梅雨時期は乾燥しにくくカビのリスクが高まるため、除湿機や室内干し用のファンを活用しながら効率よく乾燥させましょう。
とくに梅雨時は湿気が多く、室内干しでも洗濯物がなかなか乾かないことがあります。そのまま放置しておくと雑菌が繁殖してにおいの原因にもなります。天気予報を見ながら晴れ間を狙って洗濯したり、夜間に除湿器をつけて干したりと、工夫次第で快適に水通しを行うことができます。
水通しは1回で十分?再度やり直すべきケースとは
一度水通しをすれば、基本的にはその衣類は清潔で肌に優しい状態になります。しかし、保管中にホコリがついてしまったり、収納環境が悪くてカビ臭さを感じたりするようであれば、再度水通しを行う方が安心です。特に、出産後に慌ただしくなり、一度着せたまま着替えなかった服などは、しばらく経ってから再使用する前にもう一度洗っておくことで、より衛生的に使えます。
また、兄弟や親戚から譲ってもらった「おさがり」を使用する際にも、新品同様に水通しを行うことをおすすめします。保管されていた環境が自宅と異なる場合、見えない汚れやアレルゲンが付着している可能性もあるため、ひと手間かけることで赤ちゃんの健康を守ることにつながります。
まとめ:ベビー服の水通しで赤ちゃんの肌を守ろう
赤ちゃんにとって初めて触れる衣類は、単なる「服」ではなく、大切な肌を守るバリアでもあります。水通しはその準備として欠かせない作業であり、赤ちゃんの肌トラブルを予防し、清潔で快適な環境を整えるためにとても重要です。「洗剤を使わずに水だけで洗う」「やさしく干してしっかり乾燥させる」「清潔に保管する」といった基本を丁寧に実践することで、安心して赤ちゃんを迎えることができます。
初めての育児では不安なことも多いかもしれませんが、こうした“ちょっとした準備”を積み重ねることが、赤ちゃんへの大きな愛情の表現となります。水通しは、赤ちゃんとの生活の第一歩を踏み出すための大切な儀式のようなもの。心を込めて、丁寧に行いましょう。
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