Instagramを見ていて「この海外ブランド、かわいい。でも日本で売っているお店が見つからない」と思ったことはありませんか。店主として開業のご相談を受けていると、「扱いたいブランドは決まっているのに、どう連絡したらいいかわからない」というお声をよくいただきます。
この記事では、まだ取引のない海外ブランドに、取引を申し込むときの進め方を、はじめての方向けに整理します。結論から言うと、むずかしいのは英語よりも「何を準備して、何を聞くか」を決めることです。
まず「そのブランドは本当に未取扱か」を確かめる
日本で見かけないブランドでも、すでに日本の総代理店や卸先がある場合があります。その場合、ブランド側から「日本の窓口に連絡してください」と案内されることもあります。最初の問い合わせで、次のことを確かめておくと、無駄なやり取りが減ります。
- 日本向けの窓口(代理店など)があるか
- 日本のお店に直接卸してもらえるか
- ネットショップだけの小さなお店でも取引できるか
取引を申し込む前に準備する4つのこと
① 自分のお店の紹介を短くまとめる
ブランド側は「このお店は、うちの商品をきちんと売ってくれるだろうか」を見ています。お店の名前、サイトやInstagramのURL、どんな方に向けて売りたいか、を数行で説明できるようにしておきます。実績が少なくても大丈夫です。なぜそのブランドを選んだのかを、自分の言葉で伝えるのがいちばん響きます。
② 聞きたいことを先にリストにする
ブランドから返事が来たとき、聞き忘れがあると何度もやり取りが必要になります。たとえば次のような点です。
- 卸価格表(ホールセールのカタログ)をもらえるか
- 最低の注文数や金額はあるか(小ロットで頼めるか)
- 支払いの方法とタイミング(先払いか、デポジットと残金か)
- 納期と、シーズンごとの注文の締め切り
- 送料や関税は誰がどう負担するか
- 不良品や欠品があったときの対応
条件はブランドごとにまったく違います。ここに書いた項目は「聞くべきこと」であって、どのブランドも同じ条件という意味ではありません。
③ 最初は「お試しの小さな注文」を想定しておく
はじめての取引で大きな数を頼むのは、お店にもブランドにも負担です。まずは少ない点数で始めて、売れ方を見ながら次のシーズンに増やす、という流れが現実的です。最低注文数が合わない場合は、そのブランドは今回は見送る、という判断も大切です。
④ 英語の文面は「短く・丁寧に・具体的に」
むずかしい英語は必要ありません。自己紹介、扱いたい理由、知りたい条件の3点を、短い文で順番に書けば十分に伝わります。翻訳ツールを使う場合も、文を短く区切ると誤解が減ります。
返事が来ないときは
海外のブランドは、シーズンの準備や展示会で忙しい時期があり、返事に時間がかかることがあります。1回で返事がなくても、あきらめる必要はありません。少し間をあけて、短い文で再度連絡してみましょう。それでも返事がない場合は、別のブランドも並行して検討しておくと、気持ちの余裕が違います。
なお、問い合わせをしても、取引が成立するかどうかはブランド側の判断です。こちらの努力だけでは決まらない部分があることも、最初に知っておくと安心です。
条件が合ったら、次に確認すること
条件が見えてきたら、発注の前に、前の記事でもお伝えした「届くまでの費用」を計算しておきましょう。商品代金のほかに、送料や関税、決済手数料がかかります。この費用を見込んで売値を決めないと、あとで利益が思ったより残らないことがあります。
また、海外ブランドとの取引では、先に注文して代金を先に払う「プレオーダー」の形が一般的です。デポジット(前払い金)と残金を分けて払う場合もあるので、支払いの流れも、取引を始める前に確認しておいてください。
ひとりで進めるのが不安なときは
「英語でやり取りするのが不安」「条件の読み方に自信がない」という方のために、yonkaでは新規ブランド取引交渉(1ブランド3,000円)を用意しています。まだ取引のないブランドへの問い合わせ、条件の確認、英語での交渉をyonkaが代わりに進めるサービスです。ただし、取引が成立するかどうかは保証できません。ブランド側の判断によるためです。
この交渉サービスは、開業・運営の相談ができる起業・ショップ運営サポート(月額10,000円)のなかでご案内しています。すでに取引のあるブランドを少ない数から仕入れたい方には、契約された方向けの追加オプション小ロット卸仕入れサポート(月額980円)もあります。
「このブランドは扱えそうか」「最初の連絡はどう書けばいいか」といったご相談は、お問い合わせはこちらからお気軽にどうぞ。
まとめ
- まず、そのブランドが本当に未取扱か、日本に窓口があるかを確かめる
- お店の紹介・聞きたいことのリスト・小さな注文の想定・短い英文を準備する
- 返事が来ない場合もあるので、複数のブランドを並行して考える
- 取引が成立するかはブランド側の判断。条件が合わなければ見送ってよい
- 不安なときは、ひとりで抱え込まず相談する
「好きなブランドを自分のお店で扱う」第一歩は、一通のていねいなメッセージからです。まずは気になるブランドを1つ選んで、聞きたいことを書き出してみてください。

